学校に居たときの自分は嫌われていた。
少なくとも中学卒業まではそうだった。
宿題をやらなければ教師から嫌われ、字が汚ければ利き手のせいにされた。
同じ服を着ただけでクラス内の人間に汚い物扱いされ、人の私生活にまで難癖を付ける。
「差別はいけないこと」と作文では豪語するのに嫌いな人間の前では差別する。
優しい性格をアピールする人は多かったが、実際は見かけ倒しの人が殆どだった。
自分がいじめを受けていた光景を見て見ぬふりをしていた人は多い。
いじめが発覚した時、自分に「何で言わなかったのか」と問いかけた人が居た。
今からその問いに答えるとするなら「言っても助ける気なんて無かっただろう」と言わせてもらう。
目に見える形でいじめが行われていたのに言われなければ行動できないししない、「次は自分が標的にされる」という恐怖心が見えているのに自分に都合の良いときだけ偽善をすればいいと思っている。
テストの点数が低くなる度に「努力が足りない」「宿題(勉強)をやってこないからだ」と同じクラスの人間に言われたが、彼らはどれだけ自分達が恵まれていたか理解していないし理解しようとしない。
嫌というほど「努力しろ」とクラス内の人間に言われたが、自分は努力しなかった訳じゃない。
むしろ人より何倍も努力してきた。
ただ見えなかっただけである。
字が汚いと言われた時、何回綺麗に書こうとしたことか...
右利きで字を書けと言われた時、何度練習したことか...
自分で無理だと分かっていても周りに理解されない事にどれほど悩んだか...
周りが出来ている事が出来ない自分にどれほどイライラしたか...
そしてこれをここで書いたとしても、理解されることは無いのである。
授業についていけなかった事を宿題のせいにされたが真実はそうではない。
いじめで疲弊した状態で授業が受けられるとでも?
宿題をしないという理由だけで教室で恥さらしにされた事は?
宿題をしないというだけで教師から差別的扱いを受けた事は?
ノートを書くときに字の汚さを気にした事は?
書くスピードが遅くてイライラしたことは?
興味が無い事を暗記しようとしても出来ない、忘れてしまう事にイライラしたことは?
テストの点数で判断される事に嫌気が差した事は?
だがこれも理解されることはない。
努力に限界がある事なんて知っている。
時間は貴重だ。
7年という時間は戻ってこない。